大御膳を頂きました。
善光寺永代宿坊様(昨年工事をさせて頂いた)から大御膳を頂きました。 島田和彦
【大御膳について】 (善光寺正月行事より抜粋)
正月中の朝事には、大御膳一対を金塗り大三方に乗せ、導師壇の前机に飾り、如来前に供えます。
1. 大御膳をあげる当番を「御膳番」といい、中衆から法臈順に定められています。御膳番にあたる坊では、当番日の前日午後までに造り、夕刻堂番と寮坊2人が長持ちにて本堂西窓下に運んでおき、翌朝、晨朝の双盤の時に堂童子によって供えられます。
2. 朝事が終わって一旦堂童子宅に下げられた大御膳は、両寺をはじめ信仰のある所縁の家々に授けられます。
3. 大御膳に使われる皿は、各坊に代々伝わる直径30・程の大皿で、
(1) 真ん中の立ち物は、長芋・人参・牛蒡を前後に各2本(計6本)、20・程の長さに切って、前には紅白の寒天を立て、前面を45゜程の角度に揃えて斜めに切り落として紅白の水引で結ぶ。
(立ち物は、畑からの自然の賜り物であるので、形状など素材選びには毎年八百屋さんを巡っています。)
(2) 寒天の前にリンゴ1個を置きその両側にミカンを半分に切って中身を内向きに並べ、その周りには線切りにした大根・人参・昆布・セリ・牛蒡などを椀型に盛り合わせ、境目の所々に金柑を榊の葉に刺して配し、彩りを添えて出来上がり。
4. 戦前は、立ち物皿と盛り物皿は別で、さらに重箱五重に香物・豆腐・三つ葉・昆布などを扇型・さくら花型などに飾り切りにした「大大御膳」を供えましたが、戦後になって現在の姿に簡素化されて、その後「大大御膳」は堂童子によって正月15日に朝事にのみ供えられていたが、これも昭和64年(平成元年)から廃止されています。